新しいものは古く、古いものは常に新しい。
新しい達人が、過去の偉人の伝書を読んだりすると凡の弟子にはわからないような意味が読み取れたりするのだと思う。
場合によっては偉人を凌ぐほどになることは、十分にあり得る。
選手として一流になれなかった人が、仕方なくコーチになり、指導力をつけた。
選手とは全く違った次元の存在であり、別の意味で天才
武術も一つの感覚を身につけると、何年たっても使える。
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通のテンションで優しく説明されると、その技があまりすごいものとは感じない。
穏やかさのために師を侮る人もあるが、それは論外だろう。
逆に脅しのない師匠に技を見せてもらうと、目の前で起こっていることを過剰にすごいと思わないから、けっこう早く習得できるという効果がある。
古武術ではリズムにのることはあまりよしとしない。
拍子をはずすことが求められる。
一つの動きの中に多くの身体的働きを含んでいる。
基本=極意
基本は簡単なものとは、誤解
いかに無用の動きを排除するか
重力を感じる
武術の稽古は、筋力トレーニングのようにやっただけ比例的にのびるのではなく
ある日、急に飛躍的に伸びると言われる。
それは関節の解放、ブレーキ解除の感覚などをつかんだ瞬間に、嘘のように自由に体が動く。
骨の意識が変わる。
車と違い、人間の身体が無意識にかけるブレーキは「止めている」働きでありながら、実は力を使っている状態。